フリーダイビングとは?

海の深淵

そこで人は何を感じるのか?

鼓動は遅くなり、あらゆる感覚は研ぎすまされ変貌していく・・・
物質としての身体は海に溶け、形を失い、私は意識だけの存在になる。
そこで私たちは本当の自分と新しく出逢う。

APNEA(アプネア)=「息を止める」
という意味です。

普段意識することもなく、
毎日毎秒行ってる呼吸を、手放す。
水に触れ、漂う。身体の声を聴き、
自分と向き合う。
水、海と一体になる。自由になる。
スノーケリング、スキンダイビング、フリーダイビング、の枠に囚われず、最小限の道具だけで身体ひとつで海に身体を委ねる。
その全てがフリーダイビングです。

フリーダイビングとは?

フリーダイビングの歴史

フリーダイビングのルーツは、遡れば太古の昔から、生きるために海の幸を捕っていた頃から始まったと言えるでしょう。競技としては1949年、イタリアの「レイモンド・ブッカー」が、水深30mという初めての公式世界記録を打ち立て、1960~1970年代には、彗星の如く現れたフランス人「ジャック・マイヨール」と、イタリアの「エンゾ・マイヨルカ」が長年に渡り、世界記録を競い合いました。1976年11月に、ジャック・マイヨールが人類史上初、前人未到の水深100mに到達、1983年56歳の時には、105mという世界記録を達成「潜水の神様」と呼ばれました。

1990年代に世界中で大ヒットした、この2人をモデルにしたリュック・ベッソン監督の「グラン・ブルー」をキッカケに、多くのフリーダイバーが誕生しました。そして次世代の戦いは、マイヨールの愛弟子、イタリアの「ウンベルト・ペリッツァーリ」とキューバ出身の「ピピン・フェラーレス」に引き継がれたのです。ウンベルトは1990年~2002年まで、世界記録を十数年に渡り守り続けたヒーローです。
初めての世界大会は1996年フランスのニースで開催され、それ以来ヨーロッパを中心に、現在に至るまで世界各地で世界大会が開催されています。

競技

海洋種目

  • コンスタント・ウエイト・ウィズフィン(CWT)

    コンスタント・ウエイト・ウィズフィン(CWT)

    フリーダイビングの代表的種目足ひれと手のかき動作以外から推進力を得ること(ロープをつかむ、引っ張る行為)は禁止。おもりを装着することは可能であるが、潜行時と浮上時でその重さを変更してはならない。
  • コンスタント・ウエイト・ウィズアウトフィン(CNF)

    コンスタント・ウエイト・ウィズアウトフィン(CNF)

    フィンをつけないCWT足ひれの装着が禁止されている点以外はCWTと同じ。 殆どの人は平泳ぎのような動きで泳ぐため、泳力が記録を左右する種目。
  • フリーイマージョン(FIM)

    フリーイマージョン(FIM)

    フィンなしでロープをつかむこと、引っ張ることが許される足ひれの装着が禁止されていること、ロープをつかむ、引っ張る動作が許可されていること。腕の力が必要となる事から、記録の男女差が最も大きい種目。
  • コンスタント・ウエイト・ウィズビーフィン(CWTB)

    コンスタント・ウエイト・ウィズビーフィン(CWTB)

    ビーフィンと呼ばれる、二つのフィンを履いて潜る種目。主にロングフィンが使われます。一息で、ロープ沿いにビーフィンを使って垂直潜行し、その深度を競います。潜行、浮上ともに持ち込むウエイトは変えずに自力で行います。

プール種目

  • スタティック・アプネア(STA)

    スタティック・アプネア(STA)

    静止し、うつ伏せで浮かんだ状態での、閉息時間の長さを競う競技です。一般的に水面にうつぶせに浮いた状態で行われます。
  • ダイナミック・アプネア・ウィズフィン(DYN)

    ダイナミック・アプネア・ウィズフィン(DYN)

    フィンを使い、水面下をひと息で平行潜水した距離を競います。近年、使用するフィンはモノフィンが主流ですが、ビーフィン(2枚フィン)でもかまいません。
  • ダイナミック・アプネア・ウィズアウトフィン(DNF)

    ダイナミック・アプネア・ウィズアウトフィン(DNF)

    フィンを使わず素足で、水面下をひと息で平行潜水した距離を競います。殆どの人は平泳ぎのような動きで泳ぐため、泳力が記録を左右する種目です。
  • ダイナミック・アプネア・ウィズビーフィン(DYNB)

    ダイナミック・アプネア・ウィズビーフィン(DYNB)

    ビーフィンと呼ばれる、二つのフィンを履いて泳ぐ種目。主にロングフィンが使われます。ビーフィンを使い、水面下をひと息で平行潜水した距離を競います。

特別種目

2010年代、記録が最深200mを軽く超えるこれらの種目は、フリーダイバー自身の身体への負担も大きく、潜水障害を起こす危険性が増大すること、また安全管理の難しさ、費用がかかる。などのリスクから世界でも数人の一部のトップ・アスリートのみが個人アテンプトとして行っています。

  • バリアブル・ウエイト(VWT)

    バリアブル・ウエイト(VWT)

    最高30kgまでの、バラストウエイトの使用が認められています。ウエイトを搭載した「ザボーラ」または「スレッド」と呼ばれる潜行用機械に捕まって、あらかじめ申告した深度まで潜行し、浮上はロープを手繰る、フィンキック、などの自力で浮上します。
  • ノーリミッツ、またはアブソリュート

    ノーリミッツ、またはアブソリュート

    VWTをさらに進めて、浮上時の制限までも無くしたもの。ウエイトを搭載した「ザボーラ」または「スレッド」と呼ばれる潜行用機械に捕まって、あらかじめ申告した深度まで潜行し、浮上はバルーンを膨らませた浮力で浮上します。
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